ナガサキ堂書店
2010年10月21日
ずっとここに書きたいなと思いながら、「時間がないw」を理由に延ばし延ばししていましたが「時間は作るもの」という言葉がどこかからよみがえってきまして(いつもは封印)・・・・
タイトルの通り「阪急電車」のローカルな「今津線」、その電車に乗り合わせた人々の人生が各駅ごとに紡がれていく。
阪急電車の色はこのえんじ色というのだろうか、なかなか味わいのある色で、仕事移動でもよく使います。
乗り合わせた人たちとは、その場限りの、本当にこの本に出てくるようなドラマティックなことは起きないけれど、
もしかしたら・・・という素敵な予感=電車に乗ってどこかへ行きたくなるような、そんな読後感がある本です。
登場人物は様々で、どのエピソードに共感するかはあなた次第。
間違いなく言えるのは、この本を読んだあとは、電車に乗ったら人物観察が癖になるということかしら(笑)
私が好きなのは、漢字が読めない社会人とつきあっている女子高生の話。
車内で友だちとコイバナ(恋話し)を披露するそのテンポの良さ!
オチはどこやねん!と、もしも、その場にいたら、参加してしまいそう。
うるさいwと目をひそめる人もいるでしょうが、その楽しい会話から、いかに彼氏さんがその女子高生を大事にしてくれているかが伝わって、聞き耳をたてていたある女性は「自分が今陥っている状況と比べて目からウロコ!ワタシの恋愛おかしいやん!」と気づいてしまう。
電車は折り返し、明るくきゃぴきゃぴに見えたその女子高生にも悩みがあることがわかってくる。
ああ・・・こういう閉塞感、感じたよなあと(トオイメw)
その彼女を丸ごと受け入れる彼氏がもうステキです。
漢字読めなくてもええやん。
大事にしてくれてたら。
自分の恋愛がおかしいと気づいた
乗客は、その恋を精算し、新たな一歩を踏み出す・・・・と、いうふうに、
たまたま乗り合わせただけなのに、からみあいながら、まさに人生が交錯していくのだ。
まるで音楽を奏でていくように・・・・
きれいなメロディーさえ聞こえてきそうです。
普通の人が普通に生活しているその描写=いきいき感が大好きなオススメの一冊です。
通勤途中などに読まれてはいかがでしょうか。
隣に今座ったおぢさん、どんな人生を送っているのだろう、つい気になること間違いなし!!
せめて本の中では幸せな気持ちになりたいのら。
ハッピーエンド支持派です。
2010年10月21日
今、3回目読み終わった本が「四十九日のレシピ」(伊吹有喜著・ポプラ社¥1400)
小泉今日子=きょんきょんが書評を書いていまして、
そのステキな文章にも惹かれて買いました。
きょんきょんといえば、いつまでも綺麗で賢くて
いい年の取り方をしているなあ、と感じており、なんでも手に入ったものと思っていたら・・・
子どもはまだだったのですね。
そう、私たちある程度の年齢の未婚既婚問わず女性には、
ある種のプレッシャーがかかってくるんです。
「子ども産まないの?」
なんの気なしに問いかけられるこの言葉に どれだけの女性がへこまされてきたか。
まあ、今は、だいぶん打たれ強くなりましたが・・・
この本は、そういう女性ならではの哀しみを抱える登場人物がいます。
妻「乙美」を亡くして呆然とする熱田家に突然押しかけてきて
「奥さんの遺言で!」と家事やらなにやら始めるギャルメイクの「井本」ちゃん。
ブラジル人の「ハルミ」もやってきて、哀しみにうちひしがれている家の空気が少しずつ変わっていき・・・
「私の四十九日には、大宴会をしてほしい」という、遺言に向かって
時間が経過していくのですが・・・。
本の中に「テイク・オフ・ボード」という言葉があります。
跳び箱の踏切板のことなのですが。
亡くなった乙美さんは、ボランティアで、依存症や心に傷を負った女性などが暮らすところで、絵手紙や、生きていく上で大事なことを教えていたのです。
そこの元園長さんが
「私たちは、テイク・オフ・ボード。思い切り走って板を踏み切って
箱を飛んだら思い出さなくていい」
「世の中は無数の匿名のテイク・オフ・ボードでなりたっている」
と、語るシーンが好きですね・・・。
ラストの奇跡に、涙しました。
あり得ないことでも、小説の中でいるときくらい
幸せな気分にひたりたい・・・ですよね。
家族って・・・
とか、いろいろ考えさせられました。
明日からも、しっかり生きていこう、と思える本でした。
おすすめです♪
2008年12月30日
私の住んでいるマンションは、ケーブルテレビが観られるんです。
最初は無料でしたが、まあ、1年後には毎月ン千円払うように・・・
解約するという手もあったんですが、海外ドラマ(「CSI科学捜査班」、「コールド・ケース」これ観たら、日本の二時間サスペンスがおもろなくなってきますw)やら、あらゆる年代の映画(初期の「ゴジラ」から、「鬼平犯科帳」、市川雷蔵、山口百恵、高倉健、てんこ盛りです。あ、洋画もd(>_< )Good!!)、その他、ドラマ、アニメが観られるので、お!レンタルせんでええやん!(←行くのがめんどくさい)ということで、継続することにしました。
んで、ついさっき、「自虐の詩(うた)」という映画を観たんです。http://www.jigyaku.com/index.html
中谷美紀がぶちゃいくなオンナで、元ヤクザの阿部寛を一途に愛する・・・。
随所で笑えて、最後に泣けるという、はちゃめちゃラブストーリー&人生とはなんぞや?幸せって何?という、ごっつうい深い部分を考えさせてくれるいい作品でした。(他の人の評価は、この際おいときましょう。私が泣いた!それでええやないですか!(笑)
原作は4コマ漫画らしいのですが、それはそれ。
堤監督、うまい!
お時間があれば、観てください♪
何かが浄化される、そんな気がします。
今、私に必要なのは、泣くことなんだな?。
泣いて、いろんなことを洗い流す時期だと・・・。
2008年11月 3日
久々の更新です。
いやあ・・・直木賞取ってからの東野さんは、勢いがありますね?
「容疑者Xの献身」、映画を観てみたいものです。
書店に山積みになっていた「ガリレオの苦悩」「聖女の救済」知らぬ間にレジに持っていって・・・・
いや、意識はありました(笑)ちゃんとお金も払っています。はい、昔の私ではありません(爆)
ミステリーなので、ネタバレするようなことは書けませんが、前者が短編集、後者は長編です。
TVでも、ブレイクした「ガリレオ・シリーズ」
長編のトリックには、脱帽です。
草薙刑事&内海薫刑事の内面も、より深く描写されているように思えるし、
最後のあたり、音楽でちょっとした「遊び」があったのも、くす♪っと笑えました。
なんで、こんなに頭がいいんだ?(笑)
東野ファンは、買いですね。
オススメ度 ★★★
BGM 甲斐バンド
恋愛小説はイマイチかも?と思っていた石田衣良氏の「IWGP」シリーズ、文庫が出ていました。
シは、ますますクールでかっこよく、マコトは池袋を自由に泳ぎ回り、トラブルを解決する。
シリーズものは、固定化していって、飽きてくる傾向がありますが、鮮度が落ちていないのは、さすがです。
さあ、どこまで続くんでしょう?
「旬」の話題で、疾走し躍動するマコト、タカシ、サル。
永遠に続いて欲しいと思うのは、読者のわがまま?(汗
解説で、今、このシリーズを映像化するなら、誰をキャスティングするか?というのがありましたが・・・
それぞれ好きな俳優を思い浮かべつつ、読むのもまた一興。
オススメ度 ★★★
BGM ストラヴィンスキー 「火の鳥」
2008年3月26日
★毎年、宝島社発行の「このミステリーがすごい!」=税込み500円=(以下、「このミス」)を参考に、いろんなミステリーを買っているのですが。。。
最近のオススメは、やはり、「このミス」1位となった、「警官の血」上・下、佐々木譲著、税込み各1,680円でしょう。¥n分厚い本大好きな私としては、重さと読み応えは比例すると、勝手に思っているので、迷わず、買いました。
親子三代にわたる警官一家の生涯を描いており、その時代に起きた犯罪、時代背景も、丁寧に描写。
まあ、読み方によると、「長いwww」と感じるかたもいらっしゃるとは思いますが・・・。
「父は何故死んだのか?」という疑問が、その息子、そのまた息子に受け継がれ、「警察組織」という大きな枠の中で、その謎に近づきそうで、また遠くなり、それでも「警官」として犯罪と向き合う3人の男たち・・・これは、「人間」を描いた秀作だと感じました。
ラスト、「正義とは?組織人とは?」を改めて考えさせられる結末で、お値段、重さ、ともに充分楽しめました。
高村薫の「レディ・ジョーカー」も好き嫌いが分かれる作品かもしれませんが、あのぶあつい本を読み切った瞬間の爽快感が忘れられず・・・何度か、再読しています。
今は、東野圭吾の新刊「流星の絆」にとりかかっております。
重い本特集を以前にやりましたが、近いうちに、もう一回しようかな(笑)
オススメ度 ★★★
BGM 山下達郎「ずっと一緒さ」
2008年1月16日
★最近、はまっているのが、重松清と東野圭吾。
重松清「熱球」(新潮文庫 514円+税)
泣けるんですよ・・・・
オビの「人生にコールドゲームはないのだから」
一見、クサそう!って思うでしょ?
いや、読んでみてください。
大人になって、忘れたものを思い出させてくれます。
ギターが好きだったよな・・・
初めて弾いた曲、ビートルズの「Yesterday」
今は全く弾けなくなって・・・
でも、もう一度、「あの頃」の自分に戻れるかも・・・
そんな気にさせてくれる本なのです。
「あの頃」がかえってくるわけではありません。
「あの頃」持っていた、「思い」を、日々の生活ですり切れた「情熱」を取り戻すことが、できるかもしれない・・・。
人任せではなく、自分の手で。
オススメ度★★★★
2008年1月16日
★「女性の品格」売れましたね??。
PHP新書 坂東 眞理子 (著)
「国家の品格」後、品格ブームですが、「女性の品格」はすでに語り尽くされているというか・・・
ベストセラーになる前に買ってたんだ??ということを言いたかった(笑)
女性の、というより、人としての品格を説いた本。
ごもっとも!という「当たり前」の常識・マナーなどが書かれています。
この本が売れるということは、それだけ、「当たり前」がわからない人が多いということなのでしょうね。
(はい、私も常識ありません)
手元においておいて、ふとしたときに読む。
自分の背筋が伸びているか、確かめる。
そういう読み方をしています。
私は、「職業に貴賎はない。心に貴賤はある」と思っています。
今、自分の姿は、美しいか?
(見た目のきれい、でなくてね)
毎日、それを考えて生きるのって、しんどいんで(笑)
たまに、振り返ってみましょうよ。
オススメ度★★★
2007年6月17日
☆本を読んでなかったわけではないのですが・・・
皆さんにご紹介できそうな、いろんな意味で「おもろい本」に出会えませんでして・・・。
谷崎潤一郎賞を受賞した「ミーナの行進 小川洋子」
1,600円+税 中央公論新社
σ(・_・)があらすじを書くと、魅力が半減しそうなので、省略(笑)
これはメルヘンか?というような、不思議な読後感があった。
幼い頃の思い出を紡ぐ小川洋子の機織り。
1文ずつが、砂漠に緑をもたらす恵みの雨のよとうにしみこんでくる。
本が好きな人にはたまらない、小説に出てくる数々の名作を、一人の少女が読み解くシーンもすきだし、心優しい人々と過ごす時間の美しさ。
悲しみも共有できる人がそばにいれば、人生の困難には立ち向かっていける。
σ(・_・)の彼氏は・・・やめとこ(笑)
読んだあとに、ほのぼのとした気分になれることうけあい!
言葉は言霊。
小川洋子には、今、素敵な文学の神様が降り立っている・・・。
オススメ度 ★★★★
2007年1月 1日
山田宗樹著 幻冬舎文庫(上下)
映画もドラマも見ていません。
でも、力がある小説です。
現代と過去を行き来する手法は新しくないけど、この作品に関しては、行き来の仕方が楽しい、そして、酷い。
生きていられることに感謝するだけではあかんのやろか。
「運命」に翻弄されることがあったとして、生き直すことって、できひんのやろか。
38歳で「生き直し」した私は、ある人に言わせると「うざい」そうだ。
「頑張ってます」という姿勢が、見苦しいって。
人、それぞれに物差しがあって、どういう尺度で他人や自分を量ろうとも私は私。
こけたとしても、しばらくしたら立ち上がると思う。
それが、逝ってしまった人たちとの約束だから・・・。
うざいと言われても。
きっと、この本を読んだら、今生きていることを「良かった」、と思えるんちゃうかな。
嘘くさく聞こえるかもしれへんけどあなたはあなた。
大事な存在。
助けを求めたら、きっとどこかでその手は差し伸べられる。
今、じゃないかもしれへん。
何年か先かもしれへん。
生きてさえいれば、その手をつかむことはできる。
その手を求め続けたら、自分でつかむことができる。
そう思う。
オススメ度 ★★★
2006年10月15日
●もう、映画は公開中・・・かな?
浅田次郎の「鉄道員(ぽっぽや)」以前の物語。
そう、日本中を感動の渦へと巻き込んだ・・・
あれは泣けたなあ。
1995年に、この「地下鉄(メトロ)に乗って」で吉川英治文学新人賞を受賞。
その後、清朝末期の宮廷を舞台にした「蒼穹の昴」が
1996年に直木賞の候補作となり、
翌年、「鉄道員」で直木賞を受賞。
ピカレスク小説、例えば「プリズンホテル」など・・・で有名だったので、
「鉄道員」を読んだ時は、なんでこんなに小説で泣かされるのか、
不思議だった。¥n ほんまに、同じ人間が書いたんかいな??
「泣かせどころ」を突いてくる。
そして、そこを突かれても不快ではない。
今日は、不愉快な涙を、不覚にも流してしまった。
ある仕事上のやりとりでのことだが・・・。
なんで、こんな言われかたをせなあかんの?
やる気と実績がかみ合わない。
出せる力を精一杯出して遂行したつもりだった。
だが・・・
相手は、完全に私の人格までも否定した。
悲しさを通り越して、虚しさだけが広がった・・・。
気分転換に、夜の公園へ散歩に。
秋の夜、空気は澄み、
遠くの景色がくっきりと見える。
もう、しんどいわ・・・
やってられっかよ・・・。
あったかいコーヒーを買いに、コンビニに寄った。
そこで、ふと見つけたのがこの本だ。
一気に読んで、今度は、すがすがしい涙を流した。
馳 星周の解説で、また泣かされた。
【残酷な現実をしっかりと見据えながら、それでも愛と希望を謳おうとする浅田次郎の意志に私は打ちのめされたのだ。(馳 星周)】
やりきれなさ、切なさ、醜さ、脆さ、そして汚濁にまみれた世界さえ、浄化する・・かも。
日々の生活に倦んだ皆さん、気分転換に読んでみませんか。
生きるって、こう「活きる」ことなのかもしれないと思えたら
きっと明日は、がんばれる。
BGM ♪「明日のジョー」 尾藤イサオ ♪